日本プラズマトリート主催「Plasmatreat Tech-day 2020 in Tokyo」を振り返って

今年、2月17日に東京、丸の内にて日本プラズマトリート(株) 主催のセミナーが開催されました。このセミナーは、弊社が所属するPlasmatreatグループによる、大気圧プラズマ技術に関する世界的な技術交流の場として、世界各地で定期主催を企画するテクノロジー・デイ = “Tech-Day”イベントとして、San Francisco (アメリカ) – Detroit (アメリカ) – Steinhagen (ドイツ)に続き、今回初めて日本で開催されたイベントです。

テーマは「“変革期”におけるOpenair-Plasma®の実績と可能性」とし、様々な製造分野からお客様をお迎えして、大気圧プラズマのメカニズムから実績や最新の研究内容を、国内外からのゲストスピカーを招いてご紹介いたしました。

*海外のゲストスピーカーによる発表内容は同時通訳にて日本語でもご案内し、参加者様には日・英の言語から選択していただけるようにいたしました。

  • Prof. Reinhold H. Dauskardt / スタンフォード大学、アメリカ合衆国

20年以上に渡るプラズマ工学における研究結果から、大気圧プラズマを利用して生成できる多機能多層フィルム(ハイブリッド・フィルム)の成膜方法や、実際にデバイスとして機能できる構造性を有するフィルム製造方式例を紹介。

       

  • Mr. Christoph Regula / Fraunhofer IFAM、ドイツ

研究成果と生産現場の橋渡し役として、近年注目を集めるCFRP(CFRTP)の接着接合における大気圧プラズマの必要性と、その具体的な使用方法を、理論や分析結果を交えながら紹介。また金属粉のポリマー表面への塗布技術や粉体への直接コーティング技術、大気圧プラズマ技術とレーザーを合わせた応用技術なども紹介。

           

  • Mr. Christian Buske / Plasmatreat GmbH、ドイツ

弊社グループおよび、大気圧プラズマの原理と応用を紹介。また、自動車や医療業界での接着や洗浄の導入事例や、プラズマ技術を応用して、接着促進や防錆、防曇といった特性のある薄膜コーティングの塗布技術を紹介。

                     

  • Mr. Takashi Kamikubo / Musashi engineering Inc. 日本

同社が誇る最先端の、高精度ディスペンス技術に加え、ディスペンサーを制御する種々のロボット自体も自社製造する強みを生かし、塗布方式のトータルソリューション企業としての技術と導入事例を紹介。塗布前の表面処理工程として、相性の良い大気圧プラズマ処理工程とのインテグレーションも提案

                  

  • Mr. Nico Coenen / Plasmatreat GmbH、ドイツ

半導体業界を始め、自動車のディスプレイ、電子機器で使用されているプラズマ処理の事例と必要性を紹介し、電子基板のポッティング工程での濡れ性改善によるバブルやデラミ防止、リードフレームの酸化還元と洗浄などの事例を紹介。

                     

  • Mr. Ichiro Uesaka / Nihon Plasmatreat Inc. 日本

インダストリー4.0・デジタルファクトリー化を念頭に、大気圧プラズマ工程のプロセスコントロールの要点を、弊社Openair-Plasma®装置に搭載された監視機能・関連パラメーター外部出力機能を例に紹介。

 また当イベントの特徴として、ランチセッションとしてお客様同士や、ゲストスピーカーとの直接の交流の場を設けております。

今回開催会場の定員である60名が参加されましたが、有益なセミナーになったとの声を多くいただきました。リスナーの方々の感想をいくつかご紹介いたします。

  • 昭和電工株式会社 T氏

非常に有意義なセミナーであった。Plasmatreat社のプラズマ装置の優位性を確認でき、コーティング装置にも興味が沸いた。よりテクニカルな内容を聞きたく、プライベートセミナーがあればお願いしたい。

  • 匿名:

今回は様々な分野、業種にむけたセミナー内容であり、ランチタイムでは講演者、参加者と交流できる場もあったことは良かった。次回専門分野に絞られた更に深い内容のセミナーであれば参加を希望。

 

  • 株式会社本田技術研究所 小森氏、川邊氏:

非常に有意義なセッションと感じた。Fraunhofer IFAMの教授の内容は、プラズマに関するメカニズムの説明と製品の紹介が入っていたのでプラズマトリート社の装置の強みがよく理解でき、参考になった。

今回はプラズマの専門知識が必要な内容もあった為、理解が難しい部分もあったが、一般的内容となれば若手社員の勉強の為に、専門的な内容であれば研究者への情報収集として参加したい。

 

  • モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 柳原氏、上野氏:

無料のセミナーではあったが、内容はとても参考になった。また、ランチセッションでは講演者や他社の出席者と話をする機会があり、良い情報交換の場になった。内容については入門的な講演なのか、専門家に向けた講演なのかが参加前には分かりにくいと感じたため、例えば午前を入門編、午後をアドバンス編、というような分け方にするとより良いと感じた。また、他社製品との比較があるとより理解が深まると感じた。

 

  • 匿名

現在気になっている材料の内容も含まれていたのでとても良い参考になった。一部専門的な分野においては翻訳を通じても難しい部分があったが、全体を通して参考になるものが多かった。日本語訳の資料があるとより良い。

今回は参加者やゲストスピーカーのみならずご協力いただいた関係者様皆様のおかげで、大変盛況に終えることが出来ました。

Plasmatreatグループを代表して、日本プラズマトリート株式会社社員一同、心よりお礼申し上げます。

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