PlasmaPlus®:あらゆる用途に対応する選択的プラズマコーティング

プラスチック、ガラス、金属、アルミニウム、PETフィルム、繊維など、さまざまな材料にPlasmaPlus®(プラズマプラス) によるコーティングが可能です。
PlasmaPlus®プロセスによるプラズマポリマーコーティングは、すでに 多くの産業用途 で導入され、活用されています。

PlasmaPlus®テクノロジーの仕組み:

PlasmaPlus® は、Openair-Plasma® (オープンエアープラズマ) システムに組み込まれており、常温で液体の添加剤を気化させ、キャリアガスを用いてプラズマに導入し、高い精度と再現性で蒸着させることが可能です。
このプロセスにより、親水性に加え、従来は困難だった疎水性ナノコーティングも可能となり、1,000nm (ナノメートル) までのコーティング厚を制御できます。

PlasmaPlus®は、プラスチック、ガラス、金属、アルミニウム、PETフィルム、繊維など、多様な材料へのコーティングに対応しており、大気圧下でナノコーティングを形成するプラズマCVD技術として、多くの産業分野で導入・活用されています

当社の産業アプリケーションへ

PlasmaPlus®による表面ナノコーティング

用途に応じて、専用ノズルヘッドを用い、適切な添加剤をプラズマに供給します。添加剤はプラズマによって励起され、反応性が大幅に向上します。これにより、材料表面に最適な状態で蓄積し、強固に結合します。
その結果、プロセスに応じて個別に調整可能な機能性を備えた表面コーティングが形成されます。
PlasmaPlus® テクノロジーは、金属、ガラス、セラミック、プラスチックなど、さまざまな材料に対応しています。

Dr. E. Bürkle

Krauss-Maffei Kunststofftechnik社 元 新技術部長

この革新的な技術により、これまでにない新たな応用分野の開拓が可能になりました。

- Dr. E. Bürkle, Krauss-Maffei Kunststofftechnik社 元 新技術部長

PlasmaPlus®による高機能ナノコーティング

プラズマの効果は、さらに高めることが可能です。
プラズマトリートが開発したPlasmaPlus® テクノロジーを用いることで、超撥水性や超親水性など、表面に選択的なナノコーティングを施すことができます。

この技術は、プラスチック、ガラス、セラミック、金属、アルミニウム、PETフィルム、繊維などのさまざまな素材に使用でき、機能性のある表面を形成します。

これにより、バリア性の向上、長期安定した接着やコーティング、射出成形における離型層の形成、防錆効果、信頼性の高い異種材料部品の接着促進などが可能になります。

PlasmaPlus® プロセスは、用途に合わせたガス状のプリカーサーをプラズマに追加することで、極薄のプラズマコーティング層を形成し、目的の表面特性を実現します。

プラズマトリートのPlasmaPlus® コーティングは、すでに多くの産業分野で高く評価され、導入が進んでいます。

特長と利点

PlasmaPlus® 技術の活用と成果

  • プラズマナノコーティング技術は、包装用プラスチックのバリア性を向上させることができます。
  • PlasmaPlus®によるナノコーティングは、長期間にわたって安定した塗装性を実現し、製造工程の柔軟性を高めます。
  • 射出成形金型用のPT-Releaseコーティングは、シリコン系の離型剤を使用せずに、部品への負荷を抑えた多サイクルの成形を可能にします。
  • PT-Bondコーティングは、接着部における長期安定した接着を確保します。
  • PlasmaPlus®を用いた防錆コーティングは、優れたバリア効果により、特にアルミニウム合金に対して、腐食性電解質への高い耐食性と防錆効果を発揮します。
  • Plasma-SealTight®は、射出成形工程において、金属とプラスチックの異種材料間に高い接着性と耐食性を備えた、一体成型品の製造を実現します。

PlasmaPlus®のさまざまなアプリケーション:

[Translate to Japanese:]

PT-Bond

PT-Bondコーティングは、金属とプラスチックやガラスなどの異種材料との接着を促進し、接着強度の向上に貢献します。
接着剤の定着性を最適化することで、接合部の長期的な安定性を実現します。
また、PT-Bondは接着促進のために用いられてきた環境負荷の高いプライマーを不要にし、工程の簡略化と乾燥時間の削減によるコスト削減にも寄与します。

AntiCorr®

AntiCorr®コーティングは、腐食性電解質に対する優れたバリア効果を備えており、特に自動車業界で広く使用されているアルミニウム合金に対して、極めて高い耐食性と長期的な安定性を発揮します。
ガラス状のシリコン・有機系保護膜であるAntiCorr®は、部品ごとの選択的な処理が可能で、素材内部への浸食を確実に防止します。
また、従来の環境負荷の高い防錆処理 (ワックス塗布や化成処理など) に代わる、効果的かつ環境にやさしい代替手段です。

PT-Print

PT-Printは、ガラス、ポリカーボネート、ステンレス、アルマイト処理アルミニウム、クロム、亜鉛など、さまざまな材料への高品質な画像の印刷を可能にする密着層 (バインダー層) として開発されました。
本コーティングは、UVインキや熱プレス硬化型インキに対応しており、デジタル印刷、スクリーン印刷、パッド印刷、オフセット印刷など、幅広い印刷方式で使用可能です。従来の化学的なプライマーを使用する必要がなく、工程の簡略化と環境負荷の軽減に貢献します。

PT-Release

PT-Releaseは、2010年にパートナー企業であるCeraCon社との共同プロジェクトにより開発され、離型剤を使用しないPU (ポリウレタン) 樹脂の成形加工に活用されています。
本コーティングは、射出成形における離型コーティングとして使用され、シリコン系離型剤を製品に塗布することなく、数多くの成形サイクルを安定して実行することが可能です。

Plasma-SealTight®

プラスチックと金属のハイブリッド部品は、産業界の製造現場で広く採用されており、軽量化が求められる現代のものづくりにおいて、ますます重要性を高めています。
Plasma-SealTight®は、これら異種材料間に共有結合による強固で気密性の高い接合部を形成することで、信頼性の高いハイブリッド構造を実現します。

InMould-Plasma®

InMould-Plasma®プロセスでは、金型内部でプラズマ処理を行うことにより、製造全体の工程を1つのステップに集約できます。
これにより、中間製品への個別のプラズマ処理、後工程での接着処理、あるいはシール材など第2部品の挿入といった追加工程が不要になります。

機能性コーティング

Openair-Plasma®の高いエネルギー密度と、専用に設計されたプリカーサーとの組み合わせにより、ナノレベルの極薄膜コーティングが可能になります。
このPlasmaPlus®テクノロジーは、表面特性を根本から改質し、まったく新しい特性を持つ材料を生み出すことで、新たな用途開拓や材料の組み合わせを可能にします。