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スポーツ用品の性能とパフォーマンスを高める ― プラズマ表面処理技術

スポーツ用品業界は、常に新しい技術革新が求められています。特に陸上競技用シューズ (スパイク) の製造では、毎年、より高いパフォーマンスを実現する新デザインのモデルが期待されています。こうした期待に応えるためには、多様な新素材を組み合わせながら高品質な加工を施す必要があります。さらに近年では、溶剤を使用しない環境配慮型の製造方法への需要も高まっています。

こうしたニーズに応えて登場したのが、製造プロセスのすべてで溶剤を一切使用しない「グリーンスニーカー」です。しかし、環境配慮と新素材の組み合わせを両立させるためには、使用する素材に対する高度な物理的表面前処理が不可欠です。

Openair-Plasma®(オープンエアープラズマ) による大気圧プラズマ前処理が、長年にわたりスニーカーおよび陸上競技用シューズの主要メーカーで実証してきた独自の技術的メリット

  • 化学薬品を一切使用しない、純粋な物理プロセスによるプラズマ前処理
  • 素材の新しい組み合わせにおいても、プラズマ前処理により部材が優れた接着性能を発揮
  • Openair-Plasma®ローテーションノズル (回転ノズル) による大面積プラズマ活性化で、迅速かつ確実なソール接着を実現
  • 靴の製造ラインへのシンプルかつコスト効率の高いインライン統合が可能

ウィンタースポーツにおける技術革新 ― スキー・スノーボードのコーティングや積層構造の高い密着性と、エッジの高信頼な接合を実現するプラズマ活性化技術

氷や雪にさらされる環境は、スキーやスノーボードにおける接合品質にとって大きな課題となります。例えば、エッジの品質は操作性や安全性に直結する重要な要素です。特に、複数の材料層から構成される積層構造では、強い外力に耐えるために、各層およびエッジを確実に接着することが不可欠です。

大気圧プラズマによるOpenair-Plasma®前処理は、ウインタースポーツ用品に求められる厳しい要件を満たすうえで、独自の役割を果たします。プラズマ活性化により、一般的に接着が難しいとされる無極性材料であっても接着性が大幅に向上し、プラスチック積層体全体の一体性が最適化されます。その結果、ウインタースポーツ用品の耐久性と品質が向上します。

スキーの優れた滑走性能を実現する表面処理技術

PFASを一切使用しない処理プロセス

最高の滑走性能を実現するため、フッ素系ワックスは長年にわたりスキー分野で一般的に使用されてきました。しかし、PFAS は環境への影響が懸念されており、現在では法規制や EU 指令により一部で使用が制限されています。

Openair-Plasma®技術は、PFASフリーのワックスの持続可能な形での加工を可能にします。大気圧プラズマにより、スキー滑走面の洗浄および活性化を行うとともに、PFASフリーのワックスを加熱し、均一で耐久性の高い塗布を実現します。有害物質を使用することなく最適な滑走性能を維持できると同時に、プロセスの高い安定性を確保します。

正確なドライブと完璧なプレー:ゴルフボールへの印刷・コーティング用プラズマ前処理

ゴルフボールへの印刷やコーティングは、技術的に見ても決して容易な工程ではありません。球状という形状そのものが前処理や印刷工程での取り扱いを難しくするうえ、表面は微細な凹凸構造を持ち、高い撥水性を備えています。さらに、使用時には非常に大きな機械的負荷が加わるため、表面にごくわずかな不均一性が生じるだけでも、ボールの性能に影響を及ぼし、ゴルファーのプレー精度を左右する要因となります。

こうした要求に対して、Openair-Plasma®回転ノズルを用いてゴルフボール表面全体を均一に活性化することが可能です。これにより、コーティングや印刷において高い密着性が確保され、安定した品質と耐久性を実現します。

スマートゴルフボール製造を支えるプラズマ技術

スイスの Chip-ing社は、アプリで位置を特定でき、回収・リサイクルが可能な GPS トラッキング機能付きゴルフボールを開発しています。Chip-ing社では、ゴルフボールに使用されるさまざまな材料間の確実な接着を実現するため、製造プロセスにおいてプラズマトリートの大気圧プラズマ技術 Openair-Plasma®を採用しています。プラズマ処理によりプラスチック表面を洗浄・活性化することで、化学プライマーを使用することなく、着色や印刷の高い密着性を確保します。このプロセスにより、高機能ゴルフボールの品質と耐久性が確保されるとともに、ゴルフをはじめとするスポーツ分野における持続可能性の向上にも貢献します。

 

プラズマトリートのOpenair-Plasma®が、Chip-ing社におけるスマートゴルフボール製造をどのように最適化しているかをご覧ください。

Chip-ing社の導入事例 (ケーススタディ) はこちら

コンサルティングと資料

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プラズマ前処理による親水化で、釣り糸の機能性を最適化

これは比較的ニッチな用途ではありますが、異なる二つの媒体が接する際に表面エネルギーがどのような影響を及ぼすかを示す、分かりやすい例です。前処理を施していない釣り糸は水面に浮かび、光の屈折によって魚から認識されやすくなります。

この現象は、ポリマー表面における水滴の濡れ広がり方によって説明することができます。Openair-Plasma®処理によって釣り糸表面が親水化されることで、表面エネルギーは72 mNを超えるレベルまで高まります。これにより濡れ性が向上し、水が表面全体に広がるようになります。その結果、釣り糸は水面下に沈み、ほとんど見えない状態になります。あとは、魚が餌に食いつくのを待つだけです。

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見本市
2026年01月21日 - 23日

【Automotive World 2026 東京展】出展のお知らせ

2026年1月21日(水)~23日(金)

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